キャプテン・フィリップスを見た3つの感想《緊迫感がすごい》

原題: Captatin Phillips
ジャンル: ドラマ/ノンフィクション
公開年: 2013年
監督: ポール・グリーングラス
脚本:ビリー・レイ
出演:トム・ハンクス、バーカッド・アブディ

その1:映像から伝わる緊迫感に終始圧倒される

この映画は2009年に実際に起きた「マースク・アラバマ号」乗っ取り事件を描いています。トム・ハンクス演じるリチャード・フィリップスがこの船の船長としてソマリア海賊にどう立ち向かっていったかを完璧なキャスティングと雰囲気で表現しています。

脚本のビリー・レイは素晴らしいと思います。
なぜなら脚本の綿密さが作品に現れているからです。
海賊に船が乗っ取られ、フィリップス船長が人質にとらわれ、救出されるまで見ているこっちも気が抜けません。

海賊に大きな船が乗っ取られてしまうのには船員たちの怠慢が原因でもあります。

また、フィリップ船長が人質にとらわれ、救出されるまでにも海賊側の仲間割れや水面下でのやり取りが色々あって救出に至るわけです。

そういう直接な要因ではないにせよじわじわと戦況が覆されていく様子が描かれており、見れば見るほど、本物のような緊張感が味わえます!

そう言った緊迫した現場の雰囲気が伝わってくるような脚本に拍手です👏👏👏

その2:細部まで細かい

この作品では船側と海賊側と米軍側の3者で要求の出し合いをし、心理合戦が行われるシーンが多く登場します。

敵にバレないように隠語で仲間に情報を伝えたり、誤情報を伝えたりと決死の交渉劇は必見です。
特に船長のフィリップスが海賊を出し抜こうとするところは敵にバレないかハラハラしました。
焦っている感情を抑え、かつ冷静を装うような演技が必要となりますが、この映画のキャストは上手くこなしています。
そういった緊張感を演出するために、撮影にはある工夫がされていました。

襲われるシーンを撮るまで海賊と船員の交流はなかったそうです。
トム・ハンクスは襲われるシーンで始めて海賊側のキャストと対面し、あまりのリアルさに演技に身が入ったと語っています。

その3:海賊のキャスティングが最高

ソマリア海賊役には無名の俳優をキャスティングしたそうです。
ガチの海賊なのでは?と思えるくらい完璧な演技です

海賊をすることで組織の長から褒美をもらうことができる、生きるためには金を持ち帰るしかないという必死さを海賊たちから感じ取ることができます。

特に海賊側のリーダー、ムセ役のバーカッド・アブディはいい味を出しています。

流れは台本に沿いつつ、セリフなどはアレンジを加えて、より海賊らしさをアピールするという演技を披露したそうで、ポール監督はそれを採用しました。

予期せぬところで自然な演技が飛び出すと映画は上手くいくとポール監督は語ります。





脚本、キャスティング、撮影が全ていい部分が組み合わさって、ただの記録ではない凄みのあるノンフィクションになっているのでぜひ見てみてください。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。